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イチ21年連続100安打 張本抜いて王に並んだ

◇ア・リーグ ヤンキース4―10レッドソックス(2014年9月27日 ボストン)

 ヤンキースのイチロー外野手(40)が27日(日本時間28日)、レッドソックス戦の5回に三塁内野安打を放ち、オリックス時代と合わせて21年連続でシーズン100安打に到達した。日本球界では王貞治(74=ソフトバンク球団会長)しか成し遂げていない偉業。今季は出場機会が激減したイチローだが、シーズン161試合目に新たな金字塔を打ち立てた。

 らしい当たりだった。5回1死で迎えたイチローの第3打席。先発ケリーの97マイル(約156キロ)の外角ツーシームを捉えて三塁線を襲う内野安打となった。この1本で、メジャーで14年連続の100安打を達成。オリックス時代と合わせると21年連続の100安打となり、3085本のプロ野球最多安打記録を持つ張本勲氏(本紙評論家)を抜き、「世界の王」に並んだ。

 「(100安打は)今年はもちろん、というか、難しいなと思っていたが、(区切りの数字が)目の前にあったのでね。それは、やらないより、やれた方がいい」

 総額1300万ドル(約14億1700万円)の2年契約最終年の今季。チームは昨オフにエルズベリー、ベルトランらを大型契約で補強し、外野手の5番手という位置付けで開幕。今年7月にはアストロズのデータベースがハッキングされ、機密文書が流出。ヤ軍が3月にアストロズに年俸200万ドル(約2億1800万円)でトレードを持ちかけていたことも明るみに出た。先発がこの日で94試合目と出場機会は限られたが、シーズンを通して安定した打撃を披露し、打率・284。そればかりか、380打席目での100安打到達は年間200安打が途切れた11年以降では最速のペースだ。9回にも左前打を加え、今季25度目のマルチ安打を記録した。

 これまで打撃フォームを改良、進化させることによって、年齢による衰えをカバーしてきたイチロー。長年、イチローのスイングを分析してきた中京大スポーツ科学科の湯浅景元教授は、ここ数年は上半身のねじれを小さくする「上肢帯打法」に変わったという。上肢帯とは鎖骨と肩甲骨のことで、以前は投手側から全て見えていた背番号が、この打法では半分ほどしか見えない。ねじれを小さくすることでバランスの衰えに適応してきたともみられる。

 その中、今季は直球系で詰まらされる場面が目立ち、相手投手陣は内外角で揺さぶりながら力勝負を挑んでくる。イチローの対応策の一つが、あえて体を開き気味にバットを出すスイングだ。その方が内角球にはトップからインパクトへの「距離」を確保することができ、振り負けない。外角球に届かなくなる危険性も秘めるが、バットが内側から遅れて出て来るイチローはカバーできる。第3打席は内角球を見せられた後の快打だった。

 42歳シーズンとなる来季の去就は極めて微妙だが、野球への情熱、先駆者としてのプライドを秘めながらの柔軟な思考…。イチローがイチローであることは変わらない。

 ≪最長はピート・ローズ23年≫大リーグでは通算4256安打の最多記録を持つピート・ローズ(レッズ)の23年が最長記録。メジャーデビューした63年(170安打)から引退前年の85年(107安打)まで続けた。

ダル10勝!野茂に並ぶメジャーデビュー3年連続2桁

 ◇ア・リーグ レンジャーズ4―2ヤンキース(2014年7月28日 アーリントン)

 レンジャーズのダルビッシュ有投手(27)は28日(日本時間29日)、本拠地でのヤンキース戦に先発し、7回9安打2失点で10勝目(6敗)を挙げた。メジャーデビューから3年連続の2桁勝利は野茂以来(95~97年、ドジャース)の快挙。試合はレンジャーズが4―2で勝った。

 初回にジーターに初安打を許したが後続を断つと、2回先頭をエラーで出すも次打者を併殺に打ち取るなど快調な滑り出し。3回先頭のイチロー、アルモンテを連続三振で2死を取ったがガードナーに前回登板から2戦連続でソロ本塁打を浴び先制点を許した。

 4回は2走者を許すもイチローを内野ゴロ、ロバーツを三振に仕留めて切り抜けたが5回1死で再びガードナーにソロ本塁打を浴びリードを広げられた。この後は四球を出したが得点は許さず、リードをもらった6回は3者凡退だった。

 球数が90を超えた7回はイチローを投ゴロ、アルモンテを中飛で2死を取ったがこの日2本塁打されているガードナー、ジーターの連打、盗塁で二、三塁とされたがマキャンを三振に仕留めてしのいだ。

 レンジャーズ打線は5回にアンドルス、ベルトレの適時打で追いつくと2死満塁からアレンシビアの中前適時打で2点を勝ち越した。ダルビッシュの後はリリーフ陣が8、9回を無失点に抑えた。

マー君「これも長い野球人生の一部」

 右肘靱帯(じんたい)の部分断裂のため、故障者リスト(DL)入りしたヤンキース田中将大投手(25)が11日(日本時間12日)、球団広報を通じて日米報道陣にコメントを発表した。

 (以下全文)

 このような形でチームを離れることになり、チームメート、そしてファンの皆様には大変申し訳なく思っております。球団からの発表の通り、これから数週間のリハビリに入りますが、これも長い野球人生の一部であると受け止めています。

 選手としてプレーを続けている以上、故障するリスクは常にあります。そういった状況に陥ったとき、大切なのは、しっかりと自分の身体と向き合い、1日でも早く復帰できるように努めることだと思います。

 皆様に元気な姿を見せられるよう頑張ります。

田中将、日本投手最速の12勝目

 ○ヤンキース7-4ツインズ●(3日)

 7回4失点と苦しんだ。クオリティースタート(QS)も16試合連続で途切れた。だがヤンキースの田中将は登板17試合で、野茂、黒田、ダルビッシュといった先輩を超える記録をマークした。2002年にドジャース(当時)の石井が残した登板18試合を抜く、日本投手最速で12勝目に到達した。

 田中将自身「全然よくなかった」と振り返ったように調子は悪かった。痛恨の4失点目を喫した七回のエスコバルとの対戦でもノーボール2ストライクと追い込みながら、外角低めのツーシームを左前に運ばれた。

 4失点は褒められる数字ではない。打線の援護がなければ当然、勝ち星は手に入らなかった。ただ、点を取られた回でも最少の1点に抑えようと工夫した。気持ちを切らすことなく、丹念に低めを狙って投げたからこそ、ピンチをさらに拡大させることなく、12勝目が転がり込んできた。

 「QSを維持しても、ずっと負けていたら意味がない。守れなくてもこの試合みたいに勝つことがある。それが野球」と田中将。自身の連敗は「2」で止まった。試合前から体が重かったと言うが、この白星を「良薬」にしたい。

マー君16試合連続QSも、9回二死から痛恨の決勝被弾

● ヤンキース 1 - 2 レッドソックス ○
<現地時間6月28日 ヤンキー・スタジアム>

 ヤンキースの田中将大投手が現地時間28日に行われたレッドソックス戦に先発。デビュー以来継続していたクオリティスタート(6イニング以上、自責点3以下)をメジャータイ記録となる16試合とするも、9回二死から決勝ホームランを浴び今季3敗目を喫した。

 この日は2回に3つの三振を奪うなど上々の立ち上がりだったが、3回一死から9番ロスにソロを浴び先制を許す。同点に追いついてもらった直後の4回は、先頭の3番ペドロイヤ、4番オルティスに連打を浴び無死二、三塁の大ピンチを招くも、5番ナポリ、6番ドルーを伝家の宝刀・スプリットで連続三振。続くボガーツもショートゴロに打ち取り、ピンチを無失点で切り抜けた。

 田中はその後も安定した投球で9回もマウンドに上がるも、二死走者なしからナポリにフォーシームをライトスタンドに運ばれこれが決勝点。最後はレッドソックスのクローザー・上原に締められ、メジャー移籍後初となる連敗を喫した。

ダル 8回4安打無失点で8勝目

 ◇ア・リーグ レンジャーズ5―0ツインズ(2014年6月28日 アーリントン)

 レンジャーズのダルビッシュが8回無失点の快投。完封した11日・マーリンズ戦以来の白星となる8勝目(4敗)を挙げた。

 ここ2試合は計12失点(自責点8)で連敗を喫していた右腕。だが「(調子のむらは)誰にでも絶対にある。しっかりアジャストするだけ」と前向きに語り、ツインズ戦の先発マウンドに上がった。

 初回2死から3番マウアーに中前打を許すが、4番・モラレスを打ち取り無失点に。2回には2死二、三塁のピンチも迎えたが、3回以降は安定。スコアボードに0を並べた。

 打線は2回2死一塁からヒメネスが中越え二塁打で先制する。3回にも1点追加。8回にはスクイズ、長打と大技小技で5―0とした。

 左打者への外角球が有効的だったこの日のダルビッシュ。8回110球を投げ、4安打1四球のみで零封。今季5度目の2桁となる10三振を奪う力投でチームに2連勝をもたらした。

ダル2戦12失点 6回2発5失点で4敗目

<エンゼルス5-2レンジャーズ>◇22日(日本時間23日)◇エンゼルスタジアム

 レンジャーズ・ダルビッシュ有投手が4敗目を喫した。6回を投げ2本塁打を含む5安打5失点(自責4)、4四球9奪三振だった。防御率は2・62。

 1回、本塁上でのクロスプレーがビデオ判定の末、捕手の走塁妨害に判定が覆り1点を献上。2、3回は無失点に抑えたが4回に2本塁打を浴び4失点と崩れた。5、6回は2イニングで5三振を奪うなど立ち直ったが、4回の失点が響いた。

 前回17日のアスレチックス戦も5回7失点(自責4)で敗戦投手。2戦12失点と試合をつくれず2連敗となった。

マー君 7回3失点、15試合連続QSも援護なし2敗目

 ◇ア・リーグ ヤンキース0―8オリオールズ(2014年6月22日 ニューヨーク)

 ヤンキースの田中将大投手(25)が22日(日本時間23日)、ニューヨークでのオリオールズ戦に先発し7回を投げ6安打1四球6三振、3失点。好投したが、打線の援護がなく、5月20日のカブス戦以来となる黒星でメジャー2敗目(11勝)を喫した。

 田中の連勝は5でストップしたが、今季メジャーでただ一人続けているクオリティースタート(QS=6回以上、自責点3以内)は15試合に伸びた。

 初回、先頭から連続安打を許し無死一、二塁とするが、主軸を連続三振に仕留めるなど無失点。しかし2回2死から、4月9日の初対戦で3ランを被弾したスクープに左翼席へ運ばれ先制を許した。だが球威、制球とも本調子とは言えない中、で追加点は与えない丁寧な投球が続いた。

 味方に得点がないまま7回、連打を浴び無死二、三塁のピンチ。スクープの遊ゴロの間に追加点を許す。その後、ジョゼフの中犠飛で3失点となった。

 8回から登板した救援陣が打ち込まれ、ヤンキースは0―8と大敗。イチローは「9番・右翼」で4試合連続で先発出場し、3打数2安打だった。

マー君、先頭初球弾許すもトップ11勝

<ヤンキース-ブルージェイズ>◇17日(日本時間18日)◇ヤンキースタジアム

 ヤンキース田中将大投手が先発し、6回を5安打1失点に抑え、10三振を奪い両リーグ単独トップとなる11勝目(1敗)を飾った。

 田中は1回表、1番レイエスに初球の外角高め速球を右翼スタンドに運ばれた。まさかの先頭打者ホームランで1点を失った。

 しかし、その後は球数は多いながらも粘りの投球を見せた。4回から5回にかけて4者連続空振り三振を奪うなど、計10奪三振の力投だった。

 ブルージェイズは川崎宗則内野手がこの日からメジャー昇格し、8番二塁で先発出場した。田中は川崎を2回の第1打席は見逃し三振、4回の第2打席は空振り三振、6回の第3打席は二塁ゴロと完ぺきに封じた。

 田中は1回、6回と投手強襲のゴロをグラブに当て、一塁に送球しアウトにする好フィールディングも見せた。 

 打線は3回裏、1番ガードナーが右翼ポールを直撃する逆転2ラン。5回裏には4番テシェイラがタイムリーヒットを放ち、田中を援護した。

マー君完封逃すも日本人5人目の新人10勝

<マリナーズ-ヤンキース>◇11日(日本時間12日)◇セーフコフィールド

 ヤンキース田中将大投手が先発して6安打2失点完投し、トップに並ぶ10勝目(1敗)を飾った。11三振を奪った。完投勝利は今季2度目。

 日本人投手の新人での2ケタ投手は、95年野茂、02年石井一、07年松坂、12年ダルビッシュ以来、5人目の快挙となった。

 3回まで完ぺきに抑える最高の立ち上がりを見せた。5回途中から6回にかけて5者連続三振もマーク。8回1死一、三塁のピンチでは二飛で併殺に取るというツキも味方した。

 9回1死一塁からマリナーズ・カノに2ランを打たれ、完封は逃したが、最後まで投げきった。

 「全体的にはまとまっていて良かった。特別制球が良かったわけじゃないが、ストライクゾーンに球を集めて勝負できた」と振り返った。

 完封目前での1発には「あの球を左中間にホームランを打たれた経験があまりないので、失投とは思わない。切り替えられた」と語った。

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