西日本新聞 平成14年7月24日朝刊

大切な早期発見 子供の身体成長に関心を

成長ホルモンが正常に分泌されないために、身長が伸びにくくなるのが「成長ホルモン分泌不全性低身長症」。
一定の条件下で、国の助成を受けて治療も受けることもでき、2001年度は約1万4千人の子供たちがこの助成制度で治療を受けた。
ただ、人の成長期間は限られており、治療開始の時期を逸して、身長を伸ばすことができなかったケースもあるという。

成長ホルモン分泌不全性低身長症

グラフ画像

低身長症の治療法は主に、本来の成長を促すための成長ホルモン注射。
遺伝仕組み換え技術により、ホンルモンは大量に作ることができるようになり、治療の可能性は広がった。
人間が作り出すホルモンだけに、副作用もほとんどない。
「問題は、発見が遅れて十分な治療効果が得られなくなることです」というのは、十年ほど前から毎年二回の 無料相談会を開いてきた北九州市戸畑区の牧山中央病院の原口宏之医師(小児科)。
一般的に、男性は十八歳、女性は十六歳程度で、身体の成長が止まり、成長ホルモンも出なくなってしまう。
「身長の、より正確に言えば、骨の成長が止まってからでは治療は難しいのです」と原口医師は説明する。

早期発見のためには、「成長曲線」と呼ばれるグラフが参考になる。同年齢の子供たちの95%が占めるのが網掛けの部分。
原口医師は「網掛け部の下にいる2・3%の子供たちについては、異常がないかどうか、 念のために専門医に相談してみた方がよいでしょう」という。

六歳までは、自治体が発行する母子手帳に載っている「発育曲線」でチェックできる。
また、北九州市など一部の手帳には思春期までの「成長曲線」も掲載されている。
手に入らなければ、専門医などに相談されてみるとよい。

治療開始が早ければ早いほど、一定の身長にまで伸びる可能性がある。
「『いつかは伸びるだろう』といった親の期待には根拠がない」と原口医師。
「子供の身長が低いなと思ったら、まず、過去の成長の記録をチェックすることが大切です。 

先日、北九州市内で行われた相談会では、電話と面談会わせて十二組の親子から相談があった。
「中学の途中から伸びが止まった」という一組には詳しい検査を勧め、五組は継続観察するよう指示したという。

「問題がないとわかれば、安心もできます。治療が必要になる子供達は、実際には少ないのですが、 親が子供の身体の成長に関心を持つことはいいことです。
学校の長期休みに、子どもたちの身長などを測る週間をつけてはいかがでしょうか」と原口医師は話している。

尚、この記事はkirakiraさんとロビンさんの協力で私の手元に届きました。

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