ボロボロ前半戦17位 横浜Mに完敗出口見えぬ泥沼

2007/07/01 大分合同新聞

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サポーターのブーイングを浴び、肩を落として引き揚げる主将の三木(左)ら=九石ドーム
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試合終了後、成績不振の説明を求めてスタンドに残り抗議するサポーター

Jリーグ1部(J1)第18節(30日・さいたま市駒場スタジアムほか=9試合)首位G大阪は後半に3点を奪い、大宮に3―0で完勝し、勝ち点を41に伸ばした。浦和は小野の2ゴールで磐田に2―0で勝ち、同36として2位。新潟は広島に2―1で競り勝ち、勝ち点32で3位に浮上した。FC東京に1―2で敗れた鹿島が4位に後退。神戸を2―1で退けて7試合ぶりの勝利を挙げた川崎が5位となった。清水は柏を3―1で下し、千葉は横浜FCに1―0で勝った。名古屋と甲府は1―1で引き分け。

大分は大分市の九州石油ドームで横浜Mと対戦し、0―3で完敗した。4勝4分け10敗となり、順位は自動降格圏の17位のまま。大分はサテライトリーグ出場メンバーを除き、1日からオフに入る。練習再開は11日。中断を挟み、第19節の8月11日、FC東京と東京都味の素スタジアムで対戦する。

「何やってる」指揮官激高

泥沼から抜け出せるのだろうか。注意していたセットプレーの空中戦で負け、連続失点。J1残留圏内の15位甲府との勝ち点差は広がった。シャムスカ監督はこれまでになく悲痛な表情でピッチから引き揚げ、「先にリードすることが重要だった」。狂ったゲームプランに肩を落とした。

1点を先行されたハーフタイム。指揮官は激高した。「何をやってるんだ」。練習で何度も繰り返しながら、一瞬の集中力を欠いた失点にげき。MF梅田高志は「あんなに怒った監督は初めて。昨季からメンバーが変わり、やりたいことがはっきりしない部分もある」と下を向いた。

決めるべき時に決められない。後半は2トップを入れ替えたが、効果はなかった。FWセルジーニョは「点は取れてないが、大分のサッカーにフィットしてきたと思っている」。時間は待ってくれない。

原靖強化部長は「大分が大事な物を失った。激しく、しつこく、速く。大分らしさを取り戻さねば」。溝畑宏社長は「てこ入れをする」と補強を明言。17位が”指定席”となるのか。最悪の形で中断期間に入った。

外国人に不満、連係足りない サポーター苦言続出

Jリーグは約1カ月の中断期間に入るが、大分トリニータは前半戦を苦しい成績で終了。サポーターも悔しい思いで今季の戦いを見つめている。

サポーターが考える原因はさまざま。なかでも「去年との違いはブラジル人選手」と感じる人は多い。佐伯市出身の会社員川原洋さん(42)=長崎県諫早市在住=は「昨季のボランチ2人がいないこと、走れていないことが大きい」、大分市の中学生井上史和君(14)は「前線だけでなく全員で点を取りにいってほしい。昨季のトゥーリオとエジミウソンは後方からの支援がすごかった」と補強した外国人選手に不満。

チームの連係不足を感じる人も。中津市の公務員樫田隼さん(23)は「パスミスが多く自分たちのボールがすぐに奪われる。でも敵のパスは簡単に通る。選手だけでなく、監督もかみ合ってないのでは」と首をかしげる。

別府市の会社員工藤幸世さん(41)は「悪いときに足が止まる。最後まで追い掛けるプレーをしてくれれば勝てなくても楽しく帰れる試合もある」と精神面の課題を挙げる。

練習量などシャムスカ監督の方針に疑問の声も出た。日田市の会社員江田謙之助さん(42)は「負傷者が多いのは練習ができてないからか。監督も『今年の目標は残留』と現実を見据えて準備をすべきだ。中断期間で走り負けしない体力をつけてほしい」と立て直しを望んでいる。

「社長を出せ」1000人 居残り抗議

「社長を出せ。おまえらじゃ話にならん」。試合後、あまりにふがいないチームの戦いぶりに、大分サポーター約1000人が抗議の居残り。当初はおとなしく待っていたが、1時間待った揚げ句、「7月8日のカンファレンスで説明する」を繰り返すクラブ関係者のまずい対応に怒り爆発。出入り禁止覚悟で、ピッチに飛び降りて関係者に詰め寄った。試合終了約2時間後、溝畑宏社長らの謝罪で事態は一応収拾したが、サポーターは「納得できない」と不満を口にしていた。

【評】大分はセットプレーからの2失点で、流れを失った。前半35分、横浜Mのコーナーキックから長身のMF河合に先制された。後半23分にも再び相手コーナーキックからDF中沢のヘッドでゴールを許した。同38分、MF山瀬功から3点目を奪われた。大分は後半、FW高松、松橋章の2トップを投入したが、得点には結び付かなかった。

「魂」を感じさせてくれ!

自動降格圏からの脱出が可能な状況だった。だが横浜Mの壁は厚く、完封負け。魂を感じさせない試合内容は、今季の大分を象徴していた。

前半の見せ場は立ち上がりの5分間だけだった。相手陣に攻め込み、先制のチャンスも得た。だが決めるべきときに決められないいつものパターン。その後は横浜の攻撃に押され、35分に失点。

後半は、高松、松橋章を投入した。雰囲気は変えたが、ゴールを揺らすことができず、逆に2点目を献上。まだ時間は残っていたが、大分のリーグ前半戦は終わった。

U―20日本代表チームに3選手を出し、けが人も多く、力の差は大きかった。厳しい試合になることも予測できた。ただ一つ一つのプレーにもう少し気持ちを乗せられないものか。

試合途中で席を離れる観客も多かった中、熱心なサポーターはスタンドに居残り、関係者の説明を待った。ふがいない試合運びへの怒りと、何とかしたいという思いの表れだろう。リーグ戦半ばでJ2降格という危機に直面している。中断期間中の取り組みに失敗は許されない。 (運動部・安部亮)

強化し直す

大分トリニータ・シャムスカ監督の話 前半は失点の場面以外は完ぺきに相手をマークしていたのだが…。これからという時間帯に2点目を奪われ、頭に冷や水をかけられた。身体的、精神的に休養し、全体的に強化をし直す。