日本酒の話(1) 原材料と造り

日本酒は材料と造り方で種類が分かれています。
普通のお酒の原材料は「米」「米麹」「醸造用糖類」「醸造用アルコール」です。
本醸造酒は「米」「米麹」「醸造用アルコール」です。
純米酒は「米」「米麹」です。
ただし、アルコール度数の調整で加水している場合もあります。
そのほかよく目にするのが「吟醸酒」です。
これは酒米の精米歩合を60%以下にして造ったお酒です。
吟醸酒には、製法や原料の違いにより、「吟醸」「純米吟醸」「大吟醸」「純米大吟醸」の種類があります。
「純米吟醸」とかになると味がまろやか過ぎて造り手がアルコールを添加して味の調整をするケースが多く、それは「純米吟醸・本醸造つくり」となります。
一般的にはこの造りのお酒が多いようです。
普通の清酒の原材料、「米」「米麹」「醸造用糖類」「醸造用アルコール」というのは醸造方法としては邪道です。
これは戦時中に造りの量を増やすために思いついたとんでもない方法なのです。
これを三倍醸造と言います。
今でもこういう造り方をしているメーカーはあります。
というか造りは普通で瓶に詰めるときに増やすわけです。
醸造用糖類とは早く言えばブドウ糖です。
普通に日本酒を楽しむのなら無理に吟醸酒を選ばなくても「純米酒」で十分です。

日本酒の話(2) 二級酒とかの等級

今はありませんが、少し前までお酒には等級がついていました。
「二級」「一級」「特級」とあり、庶民は二級酒専門でした。
伏見、灘の酒は「一級酒」と「特級酒」で、「二級酒」はなかったです。
この等級でお酒の優劣を決めていたように思います。
とんでもない話ですが (笑)
等級は造り手の自主申告で決められたのです。
ただし、等級が上がるにつれて納税金額が上がる仕組みでした。
「二級酒」よりは「一級酒」、「一級酒」よりは「特級酒」のほうが高いのです。
売れるなら高い値段を付けたいですよね、でも地方の小さな地酒メーカーは自社のお酒を「一級酒」に申告して酒屋の店頭に並べてもお客さんが買ってくれないのです。
味は「特級酒」で十分に通用するお酒でも「二級酒」で売るしかなかったのです。
地方の地酒はほとんどが「二級酒」でしたが、とんでもないものが多くありました。
とんでもなくおいしいという意味です。
一時期、私はお酒のレッテルを作る印刷会社に勤務して、地方の酒屋さんを回って注文をとる仕事をしていて、社長さんや番頭さんにいろいろお酒について教えてもらいました。
今ではその等級制度は廃れました。
インターネットで地方の地酒も脚光を浴びるようになりました。
流通の改善で、酒屋さんも簡単に地方から取り寄せてくれるようになりました。
日本酒は伏見・灘の酒よりも地方の地酒が優秀なのです。

日本酒の話(3) 桶売りとか

お酒を造るのに自社で販売する量だけ造っていてはコストがかかりすぎます。
だから大量に作って販売する分を除いて残りは大手メーカーに売っていました。
これを桶売りと言います。
私の親の在所は地方の小さな醸造場でしたが、9割を桶売りしていました。
今は知ってる人はほとんどいないでしょう、「春日泉」というブランドでした。
どこの醸造場も似たり寄ったりでした。
大手メーカーはそれをブレンドして自社ブランドとして出荷していたのです。
おじさんは出荷先は○桂冠だと言っていました。
そのかわり造りは大手メーカーの厳しい指示どうりにしていたそうです。
もちろん大手メーカーも自社醸造酒はあるのですが、圧倒的に桶買いが多かった。
最近は逆もあるらしい、造り手の人材難で造れなくなって買うようになったらしい。
また、コストはかかっても良質のお酒を地道に販売する酒屋さんも出てきました。
これもインターネットの普及で全国に名前が知られるようになったせいでしょう。
こういうことを知ると地酒がいいと思うでしょう。